初試合を終えて。反省はしない

今年度よりチーム登録を行い、おかげさまで市内チームとも交流を持つことができ、
7月に初めて他チームと交流試合をすることができました。

1年生、2年生は通いなれた小学校グランドでの試合ということもあり、
緊張感はなく、いつもと違った雰囲気でサッカーやるんだ!という感じでしょうか。

まぁ、この年代の子どもたちは全然これでいいと思います。

 

3年生は市内の田原FC様の主催大会TAHARA CUPに参加させていただきまして
非常に多くの学びや経験を積ませてもらいました。

結果からすると、対戦させていただいたチームは歴史も経験もあるチームばかり。
ウチはサッカーのルールでさえ最近少しずつ覚えてきた子供たちですから
当然相手になるはずはありません。

それでも子供たちは一生懸命走り、サッカーとは何なのかを少しずつ覚え、
最後の試合ではゴールに迫る場面も

増え、引き分けまでもっていくことができました。

全試合を終え、
これまで自分がやってきたものを
ふと考えてみました。

なんとなくスクールを始め出した頃、
他チームと試合をやるなんて誰が想像しただろう。

この子たちに自分は何を伝えたかったのだろう。
「運動苦手でもいいじゃん!一緒にサッカーやろうよ!」
たぶんこんなノリ。

サッカーを上手くしようとは思っていなかったはず。

 

僕にとってサッカーは
あそびであり
成長のツールであり
人生です。

 

・あそびとは

決められたルールの中での自由な発想、アイデア、相手の裏をかく、相手の考えを読むゲームです。

 

・成長のツールとは

仲間、ルール、協調、規律、相手へのリスペクト。
人との関わりの中では常に相手を尊重できるわけではなく、腹が立ったり、腑に落ちない部分だって多くあります。
その中で自分なりに納得したり、人から教わったり、なだめられたりしながら人として成長していくもので。

 

・人生とは

ここまで長くサッカーと付き合えたのは
世界一人気のあるスポーツだからです。世界中でそのプレーに一喜一憂し、熱狂する。
プレーしてもそうだし、観ていても、指導していてもやっぱりサッカーが好きだから。

初ゴール、どの学年の試合でもチームが一つになった瞬間。

子供たちにはやっぱり自分と同じようにサッカーを好きになってほしいと思うんですよね。

 

試合を通じて課題は多くありました。
ただサッカーを競技、指導していくうえで自分は反省しないし、子供たちにも反省は求めません。

もちろん、ルールに反することや躾の部分で叱ることはあります。

それ以外のプレーや行動の中では反省は役に立たないと思っています。

 

日本では反省というのは
後悔の念に打ちひしがれる様子を表します。

昔、猿回しの猿が「反省」と言って手をついてうつむく姿がそれですね。

例えば指導者と選手、先生と生徒、親と子といった関係性のなかで
「反省しろ!」
と要求することがあります。
これは支配欲で屈服させているだけで
被支配者からすれば全然反省してないのです。

少なくとも自分はそうでしたね。

 

同じ失敗を繰り返さないようにするには
「反省」ではなく
「観察と分析」
です。

失敗を繰り返すのはほとんどの場合観察ができていません。
「また失敗したらどうしよう」
という自分の不安な気持ちや反省を求めた支配者からの視線が怖いからです。

失敗すると真面目な人は気が動転しますよね。

 

理想的なのは
ここで失敗を許容できる支配者側は
「どうして失敗したか考えてみよう、ここはどうなっている?」
と着眼点を示してみるのです。
繰り返していくと
「あ、ここはこうした方が良かったのかも」
「じゃあ、次はこうしてみようか。もしダメならもう一度考えてみよう」
といったやり取りを繰り返していきます。
繰り返すことでタイミングや工夫を考えるようになるし、勘のいい子はこうした方がいいかもしれないから試してみようという「仮説」にまで辿り着く子もいます。
これは能動的な欲求であり、罰走にあげられるような反省を求めたときにイヤイヤやらされる受動的な行為とは真逆な行動なのです。

だから失敗したときは反省など求めず
一緒に観察することで観察の補助をし、相手の中に自然に仮説が浮かび上がってくるまで待つことです。

 

とはいってもチームで試合をしている以上、

試合は進行するし周りに迷惑をかけれないと思うのも
子供の心境です。

サッカーは失敗するスポーツであり、周りがその失敗をカバーしあう、そして失敗する意味を子供たちがわかるまで待つことや寄り添う、励ます、補助をする。
これがジュニアにおける指導者の役割なのだと思っています。

子供たちにとっては「今」は大事かもしれないが
我々指導者にとって「今」よりも「未来」なんです。

だから反省はしない。

失敗を繰り返さないための観察、分析が
何よりも必要なんだなと

初試合を通じて改めて感じました。

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